日整会基礎関連

思索の糸を紡いで臨床を化学する力

第25回日本整形外科学会基礎学術集会会長に選任されて

東海大学医学部外科学系整形外科学  教授 持田讓治


同門の皆さんにはすでにお知らせいたしましたが、2010年の第25回日整会基礎学術集会を東海大学整形外科学が運営することとなりました。ご選出いただいたことは領域としても、また私個人としても大変に光栄でありますが、その責任の重さを日増しに実感してきております。

日整会がわが国の他の臨床系学会と異なる点の一つは、その基礎的研究を多くの整形外科医師自らが企画し、実践していることです。外科系の学会の中では際立った特長といえます。近年では臨床につながるいわゆる橋渡し研究を意識した基礎研究が特に盛んとなり、臨床に大きく還元できる基礎研究が国内外にむけて発信されています。春の総会と切り離して運営されているこの基礎学術集会は本年が22年目でありますが、学会の基礎研究の中心的立場としての役割を十分に果たしてきています。この点からも第25回の基礎学術集会の運営をさせていただくことは、臨床家として、また社会に還元する実学を推進する立場である大学医学部の領域として大きな喜びであります。

会期は2010年10月13日(水)から15日(金)(scientific programは14,15日)、会場は京都国際会議場です。テーマ、スローガンは未定ですが、臨床への橋渡し研究を強く意識した企画を提出する考えです。また学会が研究発表の場であるだけではなく、研究者達のリクルートの場、あるいは研究開始時期の若い医師達への教育の場であるべきとも感じており、日整会内の学会検討部会やプログラム企画委員会などのご意見も伺いながら、内容の濃い、また一味違ったプログラムを企画したいと考えています。

東海大学医学部は1974年の開講です。丁度35年を経過したところでのこの大きな学会運営は、私たちの領域が新たな一歩を踏み出す上でも大変貴重な勉強の場であると思います。同門の皆様方のご協力と、領域の現有メンバーの最大限の努力を期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。